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LOBO12月結果 5カ月連続で業況悪化 力強さ欠く個人消費

LOBO全産業合計の各DIの推移

日本商工会議所は昨年12月26日、平成26年12月の商工会議所LOBO(早期景気観測)調査結果を発表した。調査期間は12月11~17日。全国422商工会議所が3156企業にヒアリングした。12月の全産業合計の業況DIは、▲29.7と、前月から▲3.7㌽の悪化。緩やかながら5カ月連続でDI値はダウンしている。先行き見通しもほぼ横ばい。慎重な見方が続いている。

日商では、「円安進行を受けて仕入先からの値上げ要請が相次ぐなど、コストの増大が収益を圧迫する状況が続いている」と分析。個人消費は、一部で外国人観光客の増加に伴う売上増がみられるものの、家計負担が増す中、消費者の生活防衛意識が高まるなど、回復に力強さを欠く。中小企業の業況は、足元の原油安が好材料となる一方、受注・売上の伸び悩みや収益改善の遅れなどから、秋以降、足踏み状況が続いている。

建設業からは、「公共工事は増加傾向も、民間工事は伸び悩み」(一般工事)、「ベニヤなどの建築資材の価格が前年比で2割上昇」(建築工事)などの厳しい指摘が多い。

製造業からは、「駆け込み需要が出始めた前年に比べ、受注は2~3割減」(衣料品製造)、「急激な円安で原材料価格が上昇」(製材)などの声が寄せられた。卸売業では、「円安に伴い、仕入先から商品の値上げ要請が相次いでいる」(日用品卸)、「電力料金や仕入価格上昇分を転嫁できない」(食料品卸)といった声が聞かれる。小売業からは、「消費者マインドが弱い」(総合スーパー)、「1月から商品の仕入価格が1割上昇」(家具販売)などの指摘があった。

サービス業からは、「ガソリン・軽油価格の下落で採算の好転に期待」(運送)、「外国人観光客の利用が好調」(旅館)などの明るい声も。一方、「客単価アップも、それ以上に食料品などの仕入コストが上昇」(飲食店)、などの指摘もあり、明暗が分かれている。

先行き見通しDIは、▲29.6(今月比+0.1㌽)と、ほぼ横ばい。中小企業からは、堅調な雇用環境の中、株価上昇や政府の経済対策などを期待する声が聞かれる。

また、一部で原油安に伴う負担の緩和がみられるものの、円安進行による一段のコスト増や家計負担の増大を背景とする消費者のマインド低下などへの懸念の声も多い。日商では、「先行きへの不透明感から、慎重な見方が続いている」と分析している。

15年度の賃金引き上げは34%

LOBOと同時に実施した付帯調査では、2015年度の賃上げ状況を聞いた。その結果、「賃金を引き上げる予定」の企業は33.5%。その内容は、「定期昇給」が83.5%と最多で、「ベースアップ」(22.7%)、「手当の新設・増額」(11.4%)の順で多くなっている。