経済産業省は5月15日に開いた「標準化官民戦略会議」で、日本企業の競争力強化に貢献するアクションプラン「標準化官民戦略」を策定、公表した。戦略は、新しい技術や優れた製品の速やかな普及に向けて、国際標準を日本が主導していくための体制の整備、人材育成、国際的な連携や認証との一体的推進の方策などを取りまとめたもの。
具体的には「新市場創造型の標準化制度の構築」「産業界における標準化戦略の強化」「中小企業の標準化と認証活動に対する支援強化」「標準化人材の育成強化」など官民の体制を整備し、日本企業の保有する技術などの標準化を迅速に進める制度を構築。新技術や製品化提案の手続き簡素化や窓口の一元化などを進める。
単独では標準化の取り組みが難しい中小企業向けの支援も強化する。政府と日本商工会議所、一般財団法人日本規格協会(JSA)などが協力して、中小企業の標準化活用成功事例を紹介。戦略的な標準化および認証の重要性に関する普及啓発や相談を行うとともに、各国の基準認証の動向に関する情報提供を行う。
政府は、中小企業の国際展開の本格化を踏まえ、優れた技術・製品を有する中小企業が標準化や認証の活動に効果的に取り組めるよう、中小企業の標準原案の作成のための支援ツールを開発。標準原案の作成、国際会議への参加、認証取得などに対する支援も行う。
このほか、JSAでは、中小企業の標準化や認証に関する相談窓口を開設。事業戦略への標準化の活用を含めた標準化活動への助言を行う。
最新号を紙面で読める!