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付帯調査 企業の6割経営に影響 資金繰りに不安5割超

日本商工会議所は、1月の早期景気観測調査結果と共に、新型コロナウイルスによる経営への影響および2020年度の新卒採用(21年4月入社)について発表した。

新型コロナウイルスによる経営については、「影響が続いている」は2020年12月調査から0・8ポイント増え、59・6%という結果になった。経営への影響が続いている企業は3カ月ぶりに増加し、依然として約6割と高水準となった。11都府県で緊急事態宣言が再発令されたこともあり、多くの企業で影響が生じていることが読み取れる。「経済活動の停滞が長期化すると影響が出る懸念がある」と合わせると、20年調査から2・2ポイント増え、92・2%だった。

新型コロナウイルスの影響を踏まえた資金繰りの対応に関しては、「資金繰りに不安はあるが、相談していない」が20年4月調査から10・3ポイント減少の28・3%、「金融機関への相談を行った」は20年調査から13・5ポイント減少の24・9%となった。金融機関への相談の具体的な内容としては、「希望する額・条件での新規融資を受けた」が最も多く、「既往債務の借り換えを行った」「既往債務の返済猶予などの条件変更を受けた」「相談・審査待ちの状況」「融資希望額より少ない額または短期間での返済となった」が続いた。

「資金繰りの相談は現時点で必要ない」は20年調査から23・8ポイント増加の46・8%となった。20年調査に比べて、政府支援策の効果などで資金繰りの状況には一服感が見られるものの、5割超の企業が資金繰りに不安を感じている。新規融資や既往債務の借り換えなどを活用しながら事業を維持している一方、先行きを不安視する様子もうかがえる。

また、20年度の新卒採用(21年4月入社)については、「実施した」企業は32・0%と、20年1月調査と比べて4・8ポイント減少。「今年度は実施しなかった」は1・2ポイント減の20・3%、「そもそも新卒採用をしていない」は6・0ポイント増の47・7%となった。

新卒採用を実施した企業のうち、「計画通りに採用できた」企業は45・0%と、20年調査と比べ、8・8ポイント増加。「採用できたが計画した人数には満たなかった」が4・9ポイント減の3・2%、「募集したが採用できなかった」は3・9ポイント減の21・8%となった。

20年調査と比較すると、新卒採用を実施した企業が減少しており、新型コロナウイルスの影響から、採用活動に慎重な姿勢がうかがえる。一方、計画通りの採用ができたと回答した企業が増加したものの、依然として5割超の企業は計画通りの採用ができていない結果となった。2割超の企業は募集をしても採用できなかったと回答しており、人材確保に課題を抱えている。