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LOBO3月結果 製造、小売で業況改善 感染再拡大に懸念も

LOBO全産業合計の各DIの推移 (注)販売単価DIは2019年4月から調査を開始

日本商工会議所は3月31日、3月の商工会議所LOBO(早期景気観測)調査結果を発表した。3月の全産業合計の業況DIは、▲35・3と前月比で11・5ポイント改善。デジタル投資の増加を背景に需要が伸びている半導体関連や堅調な自動車関連などの製造業、飲食料品・家電製品を中心に巣ごもり消費に下支えされた小売業において大きく業況DIを戻している。

一部地域では、緊急事態宣言の解除に伴い、飲食店などで日中の客足が回復し、売り上げに持ち直しの動きがみられた。一方で、原油価格の上昇による燃料費の増大などのコスト負担増や年度末の資金繰りを不安視する声も多く、中小企業の景況感は持ち直しの兆しがみられるものの、依然厳しい状況が続く。

先行き見通しDIは、▲29・1(今月比+6・2ポイント)。ワクチンによる感染抑制や、緊急事態宣言解除に伴う客足回復への期待感から、小売業や飲食業を中心に持ち直しを見込む。

一方で、雇用調整助成金の特例措置などの政策効果剥落後や資金繰りの悪化、経済活動の再開に伴う感染再拡大への懸念のほか、原材料費や燃料費の上昇などによる採算悪化を不安視する声も多く、警戒感が続く。

3月の付帯調査では、「新型コロナウイルスによる経営への影響」と「所定内賃金の動向」についてヒアリング。コロナ感染拡大の影響については、「影響が続いている」「現時点で影響はないが、今後マイナスの影響が出る懸念がある」を合わせると88・5%と約9割を占めた。

20年度の所定内賃金の動向について、「業績が改善しているため賃上げを実施」は10・2%、「業績の改善がみられないが賃上げを実施」は30・4%となり、前年同月の調査から23・0ポイント減の40・6%となった。賃上げ実施企業は前年度調査から大幅に減少した一方で「賃金は同水準を維持する」と回答した企業が55・2%と半数を超えることから、多くの中小企業が賃金水準の維持に努力している実態が明らかになった。