室蘭商工会議所(北海道)はこのほど、市内のやきとり店26店舗と「室蘭やきとりの会」を設立した。室蘭やきとりは鶏肉ではなく豚肉を使った室蘭市のソウルフード。同会は室蘭やきとりのリブランド化を通して同市の観光振興と地域の食文化によるまちおこしに取り組む。今後、市内外への情報発信を行い、室蘭やきとりの歴史、味、楽しみ方を伝えていく。
同会では①室蘭やきとりを「豚肉、たまねぎ、洋がらし、串、タレ」を使用したものとする定義付け②積極的な周知活動と食べる機会の提供③ブランド化の推進④品質向上とおいしさのさらなる追求――の4点に取り組む。
今年度は、PR事業として会員店舗へののぼりの配布、外国人客船向け外国語表記メニューの作成、公式ホームページ作成やSNS開設を通じた広報活動、公式PRソングの作成などを行う。また、「食」の提供事業として市内外のイベント企画や出店による消費者への食べる機会の創出、リブランド化推進事業として文化庁の食文化「100年フード」や特許庁の地域ブランド「地域団体商標登録」への申請、ご当地やきとりの祭典「やきとりJAPANフェスティバル」の室蘭誘致などに取り組む。
設立総会で同会発足世話人会代表を務めた同所の中田孔幸会頭は「当所はこれまで食・観光・歴史をキーとした稼ぐまちづくりの実現とさらなる地元資源の活用を図るため、やきとり店や市、観光協会と共に本会設立に向けた活動を進めてきた。やきとり店の若手有志の室蘭やきとりの魅力を内外に伝え、観光客などを増やしたいという思いを実現するため、室蘭やきとりのリブランド化をこれからも応援していきたい」と述べた。同会会長を務める同所の松永英樹副会頭は「地域にとって室蘭やきとりは心のふるさとの味。実りある活動を進め、ブランド力をより一層高めていきたい」と抱負を述べた。