第3次安倍再改造内閣の発足について
わが国経済がデフレからの脱却と経済再生実現への正念場を迎える中、安倍内閣総理大臣が経済最優先の方針の下、アベノミクスの加速に向けて内閣改造を行ったことを歓迎する。
世界の主要国を見渡しても多くの国民に支持された安定政権は希少である。改造内閣には、安定政権ゆえの責務として、一部の人には痛みを伴う政策でも、国民・各界に丁寧に説明し、コンセンサスを得て、国民や企業の中に漂う将来不安を払拭するための構造改革を断行していただきたい。
特に、改造内閣におかれては、最重要課題である潜在成長率の向上につながる企業の競争力強化のための環境整備を迅速かつ強力に進めていただきたい。また、地域経済の底上げ、好循環の確立に向け、地方創生の早期かつ着実な実行とともに、中小・中堅企業の活力強化に不退転の覚悟で臨むことも必要である。さらに、人口減少という国民・企業が抱える将来不安の解消に全力で取り組み、高齢世代から現役、子育て世代に対する思い切った資源の再配分など、人口減少対策の加速化と社会保障制度改革を果断に実行していただきたい。
もとより、経済成長の主役はわれわれ民間企業であり、経済の好循環の実現に貢献するための自助努力が欠かせない。商工会議所としても、日本経済再生と地方創生の実現に向け、自ら行動するとともに、政府に対し最大限の協力を行う所存である。 (8月3日)
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