いわき商工会議所(福島県)はこのほど、いわき市の観光産業活性化を目的としたワーケーション事業を開始した。新型コロナウイルス感染症拡大を背景に、大都市圏から地方移住への関心が高まる中、同所は観光地などで仕事をする「ワーケーション」に着目。市の観光資源を生かしたさまざまなプランを作成し、東京圏からいわき市へ、住む場所や働く場所のリビングシフトを推進するワーケーション事業を展開していく。
新たな観光誘客向けに、同所はワーケーション懇談会の開催、季節に応じたプランやチラシの作成、行政と連携した東京圏企業への働き掛け、YouTubeなどSNSを活用した情報発信など、多方面から事業所をサポートする。
自然、スポーツ・レジャー、文化、食など豊富な地域資源を活用した多様なメニューを提示し、利用者はそのバリエーションの中から、自分好みのワーケーションメニューを選択。ワーケーションの利用により、非日常的な場所でのリフレッシュや健康増進などの効果も期待される。
利用者向けには旅費、移動費、宿泊費の補助、事業者向けにはパソコン、WEB会議用機器などの補助メニューも用意。市内全域でワーケーション事業に取り組むことで、市内消費の拡大を図るとともに人材誘致を通じた地域経済の活性化につなげる考えだ。
第1弾として、ゴルフ、サーフィン、温泉の3種類で商品開発。同所と関係事業者で定期的に会議を開催し、市場調査を踏まえたプランを作成した。ゴルフ商品ではコースに併設する貸し切り別荘のヴィラをオフィス代わりに使用できる「ヘレナ国際カントリー倶楽部」「バイロンネルソンカントリークラブ」、サーフィンでは宿泊交流施設「AC館」、温泉では湯本温泉とそれぞれ連携して取り組む。
ワーケーションの商品はIWAKIふるさと誘致センターのホームページに掲載。同市出身の姉妹ゴルファーがゴルフワーケーションをYouTubeで配信し、いわきの魅力をアピールしている。
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