神戸商工会議所(兵庫県)はこのほど、デザインやリサーチでマーケティングソリューションを提供する株式会社プラグと連携し、デザイン評価にAIを活用する実証事業を実施する。事業は、パッケージのデザインやリニューアルに取り組む兵庫県内の企業に、より最適なデザイン開発を支援するもの。商品の魅力を引き立てるデザイン開発をサポートし、商品価値の向上を目指す。
実証事業で使用するのは、同社が1020万人の消費者調査の結果を基に東京大学と共同研究したデザイン評価システム「パッケージデザインAI」。システム内にあるメニュー「評価AI」を活用し、消費者がデザインをどのように評価するかをAIが予測する。
評価可能な商品カテゴリーは、食品・飲料・化粧品・医薬品・衛生用品など51カテゴリー。自社で作成したパッケージデザインの画像をアップロードすると、AIが10秒でヒートマップを表示したり、デザインの好意度やイメージなどを評価する。これにより、制作の狙いとデザインのずれを把握することができるほか、手直しにかかる時間やコスト負担の軽減が期待できる。
実証事業の開始に先立ち、9月16日には、デザインに取り組みたい経営者、商品企画担当やデザイナーなどを対象としたセミナー「広がるパッケージデザインの役割~AI活用のチャンス~」をハイブリッドで開催。同社がパッケージデザインの開発、技術や役割などを説明した。
今後、県内企業約10社(先着順)に対し、効果的かつ最適なパッケージデザインの制作を支援していく。
最新号を紙面で読める!