磐田商工会議所(静岡県)は5月9日、新たな商工会議所会館の完成に伴い、竣工式を開催した。式には同所の鈴木裕司会頭と地元政財界、近隣商工会議所の会頭など、約100人が出席。鈴木会頭は、「仲間に寄り添う商工会議所として新会館と共に新しい歴史を刻んでいきたい」とあいさつし、テープカットを行った。式典終了後には内覧会も実施された。
1971年に建てられた旧会館は老朽化が進んだことから新会館建設の議論がスタート。2020年から建設予定地についての検討を進め、建設計画を立てて、近隣商工会議所会館への視察を重ね、23年8月から建設工事を行っていた。
新会館はJR磐田駅から北に向かって約750㍍(徒歩10分)ほどの、旧会館があった場所に竣工された。鉄骨造2階建て、延べ床面積1300平方㍍で、白と銀、木目調を基調としている。外壁はガルバリウム(アルミ亜鉛合金メッキ鋼板)で覆われて、銀色に輝いている。
新会館竣工に当たって「まちと人をつなぐ、開かれた商工会議所へ」というテーマがあった。基本コンセプトとして、①中遠地域の中心としての産業拠点、②立ち寄りたいと思わせる魅力的な場、③にぎわい創出の場、④市内産業の育成・支援などの基本的機能が挙げられ、新会館のデザインに取り入れられた。
新会館の1階部分には「交流スペース」を設置。同所会員だけでなく誰でも予約なしで利用でき、フリーWi-Fiを設置して、気軽に立ち寄れる「まちのリビング」のような空間にしている。同スペースには大きなガラス窓があり、外にあるイベントスペース「みんなの広場」から中の様子がうかがえるようになっている。その隣には、レンタルスペースとしてオンライン会議などに使用できるミーティングブースを2部屋設置。同じく1階にある事務所はフリーアドレスとなっており、スペースを有効活用してより開放的な空間を実現した。
2階部分には、「みはらしデッキ」を設けた。同デッキには1階の外階段から上がることができ、磐田駅からまっすぐ伸びる大通り「ジュビロード」を見渡せる。同じく2階部分には会議室を二つ用意。間仕切りを外してつなげて使うことで最大100人を収容できるスペースになる。新会館竣工に合わせてロゴマークも刷新。市内の歴史的建造物にみられる建築の構造・ディテールをモチーフにオリジナルの書体を作成し、ロゴは青空のような爽やかな青色にした。
5月12日には、同所主催の「第54回みんなで軽トラ市いわた☆駅前楽市」の開催に合わせ、新会館竣工を記念して餅投げを実施。同イベントでは鈴木会頭ほか同所役職員が新会館の2階から餅を投げ、大勢の市民が集まった。同所担当者は、「新会館になり、より多くの会員企業に商工会議所を利用していただいて、町の活性化につながればよい」と話している。
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