北海道北見市留辺蘂(るべしべ)町は、網走から75㎞、旭川から130㎞地点のオホーツク圏に位置しており、人口5千人余りの小さな内陸のまちです。人口のピークは1962年時点で、2万1千人に達していました。「福祉」と「スポーツのまち」であり、少子高齢化のモデル的な状況にあります。2006年3月には、留辺蘂町、北見市、常呂町、端野町の1市3町が合併して新しい「北見市」が誕生しましたが、留辺蘂商工会議所は現在も単独で運営しています。
留辺蘂の自慢は、歴史ある温泉観光地・温根湯(おんねゆ)温泉郷を有していることです。地区内にはおんねゆ温泉、滝の湯温泉、ポンユ温泉があり、それぞれ多くの日帰り入浴客や宿泊客でにぎわっています。また、基幹産業である林業・林産業の企業数は減少しましたが、特徴のあるさまざまな木材製品を道内外に向けて製造販売しています。農業は畑作が主で、ミネラル豊富な「白花豆(しろはなまめ)」は生産量日本一を誇っており、それを原料とした甘納豆や白花カステラなどは人気の商品となっています。
例年夏には、歴史ある「おんねゆ温泉まつり」が開催されます。そのメイン行事の「神輿川渡御(みこしかわとぎょ)」は、湯の神に感謝するこの祭りの見どころです。温泉郷に流れる無加川の中を、胸まで水に漬かりながら、みこしを担ぎ渡ります。太鼓演奏が行われる中、100余人の男女に担がれたみこしが、約1000発のナイアガラ花火などの中を、川面に照らされた明かりとともに練り歩く姿は実に勇壮です。今年は8月3、4日に開催されました。
さて、私が代表を務める三九建設は、昨今の異常気象による災害や担い手確保の問題など、建設業を取り巻く状況に柔軟に対応するため、顧客のニーズに迅速に応える行動力と困難を覆す想像力を持って、建設業の社会的使命を自覚し、限りない前進をすることを目標にしています。また、環境に配慮した健康住宅を目指して、「地熱の有効活用」「135㎜の構造材を使用」「独創的なデザイン」「フレキシブルな工法」「どんな疑問もすぐに解決すること」をモットーとしています。
当所では、23年4月から「道の駅・おんねゆ温泉」の指定管理者となり、「北の大地の水族館・山の水族館」の運営や、地元製品の木工品などオホーツク管内の土産品を販売するショップコーナーを手掛けています。道の駅職員と当所の事務局職員総勢25人で、地域内外への情報発信に日々努力しているところです。地域の経済団体としての取り組みにより、地元企業や住民にさらなる経済波及効果が生まれることを願っています。
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