日本・東京商工会議所が事務局を務める日本メコン地域経済委員会は10月28~30日、タイとラオスに経済ミッションを派遣した。ミッションには、同委員会の石井敬太委員長を団長に総勢13人が参加。タイ・バンコクでは、ピチャイ・ナリプタパン商務大臣を表敬訪問した。
タイのピチャイ大臣との会談には、スナンタ・カンワングンギ国際貿易振興局長などの省幹部も同席。ピチャイ大臣は、日本のハイテク分野、食料分野への投資に歓迎の意を表明するとともに、タイとの二国間貿易額で「ぜひ、日本には1位に返り咲いてほしい」と期待を示した。
石井委員長からは、日本の経済にとってタイが最重要国の一つであることを説明。タイへの投資について、「これまでは製造業が中心であったが、今後はタイのニーズに合わせてIT、ソフトウエア、サービス分野などへの投資も増やしていくべき」との考えを表明した。また、脱炭素分野におけるAZEC(アジア・ゼロエミッション共同体)を通じた二国間の脱炭素協力の推進に意欲を示した。
タイ・バンコクでは、ピチャイ大臣への表敬訪問のほか、現地経済団体、日本人商工会議所などとの懇談会も実施。また、ラヨーンでは、タイ政府が開発する東部経済回廊イノベーション特区(EECi)の視察なども実施。ラオスでは、7月にビエンチャン~バンコク間(654キロメートル)で運行開始した国際鉄道のうち、タイ・ウドンタニまでの70キロメートルを乗車し、陸路で国境を越えた。
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