脳科学の視点から、人間社会に起こり得る現象や人物を読み解く。その語り口に定評がある脳科学者の中野信子さんは、テレビ番組のコメンテーターとしても引っ張りだこだ。脳や心理学をテーマとした研究や執筆活動も目覚ましく、著書、共著は数多い。ビジネス分野でも脳科学の活用が増える中、ますます中野さんの活動に、熱い視線が注がれている。
「私だけ台本がない」という絶望と覚悟から脳分野に興味
物心ついた時からすでにあった違和感。それは中学生の時に決定的なものになったと、中野信子さんは振り返る。 「同級生と話が合わず、私が興味を持つものに対して、周りは引いてしまう。社会の中で生きていくために必要な台本を、私だけ持っていないという感覚でした」
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