津山商工会議所(岡山県)は9月25日、中国銀行と「事業承継支援に関する連携協定」を締結した。同協定は、津山地域で課題となっている事業承継問題の解消を図り、雇用や地域生活圏の維持、地域経済の活性化に寄与することを目的としている。地域に豊富なネットワークを持つ同所と中国銀行が連携して支援体制を構築することで、事業承継手段にとらわれない検討機会、地域事業所のM&A機会、地域内マッチング機会の増加を図る。
協定では①事業承継支援に関する情報提供②双方向の事業者紹介③相談対応④ノウハウに関する情報交換⑤融 資の推進――の五つの分野で連携することが盛り込まれている。
協定締結の背景には、経営者の高齢化や後継者不在の深刻化に加え、人手不足や物価高などの経済環境が重なり、老舗企業の廃業・倒産、県外企業へのM&Aの増加といった状況がある。こうした中、地域経済の維持・発展には、地域に根付いた経営資源を、事業拡大を目指す地元企業へ引き継ぐことが重要であるとの認識から、地域で最大の取引先と、事業承継分野のノウハウを有する中国銀行との協定締結に至った。
