東京の奥座敷とも言われる埼玉県飯能市は、奥武蔵自然公園の入り口にあり、古来、織物と林業のまちとして栄えてきました。都心から50㎞圏内(池袋から特急で38分)に位置し、交通アクセスも良好です。緑と清流に恵まれ、自然と都市機能が調和した暮らしやすい森林文化都市を目指して街づくりに取り組んでいるまちです。
写真にある能仁寺は、名勝天覧山の麓にある関東でも一、二を争う名刹で、元巨人軍監督の川上哲治氏、長嶋茂雄氏も座禅に訪れていて、私もよく一緒にゴルフをさせていただきました。
市域の76%を占める森林は、「西川材」(江戸の西の川から運ばれる材木)と呼ばれる、杉・檜(ひのき)の優良材を産出し、古くから木材供給地でした。筏(いかだ)での搬出から、大正4年の武蔵野鉄道(現在の西武鉄道)開通とともに鉄道輸送に変わると駅周辺には多くの材木店が軒を並べ、多くの職人たちも集まりました。
そのような中で、当社は大正5年、現在地で大工工事業として祖父が創業し、父の代には特に西川材を使って近隣の住宅などの木造建築を手がけてまいりました。私が三代目として入社したころは高度経済成長期で、道路拡張に伴う市街地再開発、山間地にはニュータウンと建設需要も多く、街の発展期でした。以来、社会変遷の中で「多くの作品を残す事より、多くの信用を残す事を大切に」というわが社のモットーのもと、おかげさまで、昨年創業100周年を迎えることができました。これからも社員とともに鋭意努力し、地域の発展のため、少しでもお役に立てればと、今も取り組んでいる次第です。
私どもの飯能商工会議所は、館内に青年会議所、ロータリークラブ、ライオンズクラブ、観光協会が入居していることから「連携と創造」を標榜しております。そして、観光・街づくり・各種イベント事業などを積極的に推進し、開かれた親しみのある商工会議所を目指しています。
来年(平成30年)には、フィンランド以外では世界で初めての、北欧の雰囲気を味わえるムーミンのテーマパーク「メッツァ」が当市に開園する予定となっています。都心から近い森のまちとして、国内外から多くの観光客が見込まれます。そうした中、当所の果たす役割が、ますます重要になるものと思われますので、会員の皆さんと一緒に前に進んでいきたいと思っています。
ぜひ、当市に足をお運びいただければ幸いです。
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