日本商工会議所はこのほど、4月の商工会議所LOBO(早期景気観測)調査結果と共に、2018年度の採用動向と17年度の採用実績についてヒアリングした結果を発表した。18年度に採用を行う企業(全産業)は、56・4%、「現時点では未定」とする企業は27・1%、「採用は行わない」企業は16・5%となった。採用を予定している企業に、前年度と比べた採用予定人数について聞いたところ、正社員を「増やす」企業は53・9%と前回調査に比べ3・3ポイント増加した。
ヒアリングした企業からは、「昨年度は予定した人数を確保できなかったため、今年度は正社員・非正規社員ともに採用を増やす予定」(総合スーパー)、「採用辞退者が続出し、今春の採用はゼロとなってしまった。今後は中途や高卒生にも対象を広げていきたい」(建設)、「求人を出しても思うように採用ができない。人手不足を解消するために、作業の機械化を進めることを検討している」(レストラン)といった声が寄せられた。
17年度の採用実績(都市規模別)について、「募集し、採用できた(計画通り採用できなかった企業を含む)」企業は、大規模都市では70・8%、中規模都市では61・2%、小規模都市では46・6%となった。一方、「募集したが全く採用できなかった」企業は、都市規模が小さくなるほど増加。小規模都市の企業は、大規模都市の企業に比べ、採用に難航している様子がうかがえる。
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