日本商工会議所は「日経トレンディ」と協力し、1月27~29日、「技のヒット甲子園」と題する展示会を開催した。都内の渋谷ヒカリエには、「地域力活用新事業∞全国展開プロジェクト」(feelNIPPON)で開発された地方発の新たな「技」の分野の地域特産品(工芸品)が集結。来場者は展示品に実際に触れ、将来のヒット商品を探していた。
技の地域特産品(工芸品・工業製品)に特化した展示会は今回が初めて。12商工会議所が126商品を出展した。
1月27日のオープニングでは、日経トレンディの渡辺敦美発行人と日経BPヒット総合研究所の渡辺和博上席研究員が、「2014年は地方発ヒットが大注目」と題したトークセッションを実施。渡辺研究員が昨年のヒット商品の傾向について聞くと、渡辺発行人は、「00年以降、安価なものがヒット商品に並ぶことが多かったが、昨年から潮目が変わった。価格コンシャスから価値コンシャスに消費者の意識が変わってきている」と指摘。さらに、今年のヒット商品について「取材をしている中で、〝カリスマ〟の多くがキーワードとして〝地方〟を挙げていた」と強調し、「地方発の素晴らしいものに〝今感〟をどう加えていくかがポイントになる」と語った。
また、28日には出展商工会議所が来場者に向けてプレゼンテーションを行った。参加した商工会議所は地元の特産品をヒット商品に育てようと来場者に熱心にアピールした。
なお、今回展示された商品は有名店のカリスマバイヤーら専門家から内覧会などでアドバイスを受け、ブラッシュアップされたもの。また、「日経トレンディ」2月号には商品や、商品に対する審査員のコメントを掲載。そのほかにもインターネット上で同誌読者による「気になるアイテム」の投票を実施するなど、積極的な情報発信を行ってきた。
全国展開プロジェクトは地域の小規模事業者が地元の商工会議所などと協力・連携し、全国市場をターゲットに新たな特産品や観光ルートを開発するなどの取り組みを総合的に後押しする事業。「feel NIPPON」と称し、日商が支援している。日商は引き続きこうした取り組みを、商談会や展示会の開催、実施プロジェクトへの専門家の派遣などを通じてサポートしていく。
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