各地商工会議所を通じて集まった逸品を、週替わりで東京・秋葉原の食のテーマパーク「日本百貨店しょくひんかん」で販売する「地域うまいもんマルシェ」が好評開催中だ。店舗で販売された人気商品の「こだわり」に迫る。
黒部商工会議所は伝統の職人技でつくられるかまぼこや富山県の特産品の白エビを使ったせんべい、富山とつながりの深い北海道の羅臼昆布の加工品などを販売した。黒部峡谷のトロッコ電車や宇奈月温泉で知られる黒部市は、富山湾の海の幸の加工品をはじめ特産品が豊富。中でも切り口が美しい渦を描く巻きかまぼこは名物だ。天然着色料を使った赤巻きや青巻き、昆布巻きのほか、かまぼこの上に紅鮭、アナゴ、ウニなどを乗せてササでくるんだ「地曳(じびき)」、鯛をかたどった細工かまぼこなどがある。富山では古くから結婚式や祝い事に色鮮やかな細工を施したかまぼこを送る風習があり、その伝統は今も受け継がれている。
今回は伝統的な製品のほか、細工かまぼこの技術を生かしてつくられた土産用の「にゃんかま」も販売。ネコの肉球を模したかまぼこでクリームチーズ入り。弁当のおかずなどにも人気がある。
また、「白えびせんべい」や「しろえびカレー」、「こんぶポテトチップス」などもブースに並んだ。羅臼の昆布漁は黒部市生地(いくじ)から移住した人々によって開拓された歴史がある。そのため現在も羅臼昆布は富山の伝承料理に深く取り込まれているという。期間中、土・日曜日には黒部米を使った伝統のますずしも販売し、注目を集めた。
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