人吉商工会議所(熊本県)は1月30日、「令和2年7月豪雨」で被災した人吉市内の事業者らが出店する仮設商店街「人吉復興!コンテナマルシェ」を開設した。場所は商店街の中心から約100メートルの肥後銀行人吉支店東側の駐車場で、人工芝を敷き、約10平方メートルの木製コンテナを7基設置。居酒屋やカフェ、レストランなど7店舗が出店している。
同マルシェは、県の被災地域再興支援事業の一環として開設したもの。市内の病院所有の駐車場120平方メートルを借りて整備し、空き地の利活用について学んだ知識を生かして殺風景だった駐車場に人工芝を敷いた。会場にはイベントスペースも設け、会場中央には飲食が可能なテーブルも設置している。ただ当面は、新型コロナウイルス感染予防のためテークアウトを中心に営業するという。
出店者の募集に際しては、20店ほどから相談を受けたが、コンテナの広さや設備などの条件から7社に落ち着いた。
オープン当日は天気も良く、訪れた家族連れらがテーブルで飲食を楽しんだ。来店者からは、「久しぶりに好きな店の料理を食べられ、うれしい」などと好評だ。出店者からは、「水害で半年以上営業ができなかっただけに、ここで再開できて良かった」との声が上がっている。
同所は、ここを地域住民みんなの広場として利用してもらう考えだ。今後は屋外イベントも実施する予定。キッチンカーを持つ事業者の出店についても検討している。初日に行われた開所式には関係者約20人が出席。岩下博明会頭はあいさつで、「ここを復興の足掛かりとして、まちに活気を取り戻したい」と述べた。同マルシェは2022年12月末まで開設する予定だ。
最新号を紙面で読める!