公益財団法人日本デザイン振興会(JDP)は11月1日、「グッドデザイン賞」の最高賞である「グッドデザイン大賞(内閣総理大臣賞)」を決定・発表した。
今回の受賞は、奈良県のアトリエe.f.t.と合同会社オフィスキャンプ、一般社団法人無限による「地域で子ども達の成長を支える活動『まほうのだがしやチロル堂』」。チロル堂は、18歳以下の子どもなら誰でも店内通貨「チロル札」を使って駄菓子の購入や飲食ができる駄菓子屋で、大人の寄付が支える仕組みだ。「子どもが分け隔てなく集える場であり、寄付する側もされる側も気を遣う〝支援〟という課題を乗り越える取り組み」であることが高く評価された。
今年度は、5715件の審査対象の中から1560件が受賞(海外デザイン賞との連携に基づく受賞31件を含む)。このうち完成度や将来へ向けたモデル性が特に高いと評価された100点が「グッドデザイン・ベスト100」に選出され、その中から「金賞(経済産業大臣賞)」、四つの「グッドフォーカス賞」が10月に発表されている。
大賞は、金賞から選出されたファイナリストによる最終プレゼンテーション審査により選ばれた。
グッドフォーカス賞の中で、地域社会の持続的発展や経済活性化に特に寄与するデザインと認められるものに授与する「日本商工会議所会頭賞」には、常滑焼の急須「chanoma(チャノマ) kyusu series」(有限会社丸よ小泉商店・愛知県)、地域交流のハブとなる店舗兼用住宅を含む賃貸集合住宅「hocco」(小田急バス株式会社・東京都)、アートを活用した地域再生のための活動「BEPPU PROJECT」(特定非営利活動法人BEPPU PROJECT・大分県)の3件が選ばれた。
詳細は、https://www.g-mark.org/を参照。
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