得意を生かして異業種で起業 「新感覚のサンドイッチ」づくりに挑む
株式会社Airy coco 代表取締役 籠谷 めぐみ(こもりや・めぐみ)
コンテストへの応募を機に不器用な私が創業へ
どんなきっかけが人を変えるかは分からないものです。学生時代に運動も勉強もとりわけできる方ではない、どちらかというと不器用な私が創業しました。
私は高校卒業後、飲食店で正社員として5年間勤め、その後は通信関係の営業、販売の仕事をしました。取り扱った商品は、スマートフォンやインターネット、時にはウォーターサーバーなど。最初は料金プランなどを覚えられずに苦戦しましたが、その経験によって「私の興味があることは販売をすること、マーケティングなんだ!」と気が付いたのです。
13年間勤める中、実績は常に上位でした。不器用な私でしたが、特定の何かを提案、販売することだけは得意だったのです。また、言われたことや思い付いたことをすぐにやる行動力には長けていました。販売促進のためには、「売り場のレイアウトを戦略的につくる」「お客さまの心に響くキャッチコピー」「ニーズに合った価値の提案」の三つが特に大切だと感じ、実践していました。
そんな私は、自分が考えたビジネスでマーケティングをしてみたい!と経営に興味を持つようになりました。ある時、自宅のポストに栃木市のビジネスプランコンテストのチラシが入っていました。「自分なんかにできるわけがない」と思いましたが、思い切って応募。そのプランで賞をいただき、自身の持つ調理師や野菜ソムリエプロの資格を生かし、サンドイッチ店を創業することを決意しました。
奇想天外なアイデアを形にしお客さまを笑顔にしたい
サンドイッチは初期投資が少なく、参入障壁が少なかったことも始められた一つのきっかけでしたが、飲食店運営や調理を仕事にするには経験不足で苦労しました。思えばサンドイッチは、ほとんどつくったことがなかったのです。レシピ本を大量に購入したり、ネットで学んだりして、独学で1年間修業をし、開業しました。
私は、これまでになかった「新感覚のサンドイッチ」をつくりたい!と思いました。今まで販売した商品は100種類以上。「目で見て楽しみ、食べておいしい」商品づくりを目指しています。主婦である女性従業員のアイデアを商品化したり、SNSを使ってお客さまの意見を取り入れた商品を販売したりするなど、ほかにはない商品の開発を、スピード感を持って取り組むことを大切にしてきました。その結果、断面をお花に見立てた「お花のフルーツサンド」や個性的な「冷やし中華サンド」などの商品がメディアでも多く取り上げられ、結果的に事業の規模拡大につながりました。
現在、創業6年目です。こんなに続けるなんて夢にも思っていませんでした! チャレンジするにはまず、結果よりもプロセスが大事だと考えています。「直感を大切に、思い続け行動をすること」を意識し、ここまで続けることができました。これからもお客さまを笑顔に、明るい気持ちにするような商品を販売していきたいと思います。
会社データ
社名 : 株式会社Airy coco(エアリーココ)
所在地 : 栃木県栃木市河合町4-16 イートミーサンドイッチ内
電話 : 0282-51-3949
創業 : 2018年
事業概要 : 飲食店(サンドイッチ店でのサンドイッチ製造・販売)
HP :https://r.goope.jp/momegumi1515/
【栃木商工会議所】
※月刊石垣2024年5月号に掲載された記事です。
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