日本商工会議所青年部(日本YEG、田中暢之会長)は4月23日、「全国会長会議」を都内で開催した。会議には、全国各地のYEGの指導的役割を担う会長ら約700人が参加。日商の三村明夫会頭が、日本における商工会議所の創設者である渋沢栄一翁の功績を交えて、青年経済人に対する期待をテーマに基調講演を行った。
全国会長会議は、地域のリーダーとしての資質向上や意識の高揚と、YEGが直面する課題などをについて意見交換を行うことで、組織の活性化と一層の活動の充実を図るために企画。昨年の7月に引き続き2回目の開催となった。
三村会頭は講演で、「渋沢翁は、企業は利益を追求しつつも、併せて公共の発展にも責任を持つ必要があるという『道徳経済合一』という理念を持っていたが、今改めて、この考え方が見直されており、われわれはこの精神に基づき行動しなければならない」と指摘。また、「変化の激しい現代では、危機を感知し、認識するなど、目に見えない危機にどう対処していくかが重要。YEGはその気付きを得ることができる貴重な会である」と述べ、YEGのさらなる活躍に期待を寄せた。
参加者からは、「今まで名前だけの存在だった渋沢栄一翁について、詳しく知ることができた。渋沢翁の思想は変化の激しい現代にこそ必要と感じた」「経営者の先輩である三村会頭からの話を今後の自社の経営に活用していきたい」といった声が寄せられた。
会議ではその他、「組織のブランディング」をテーマにしたグループディスカッションを実施。YEGの活動を通じて、地域住民に対する信頼度や認知度を高めるためにはどうすればよいのか、また、自社企業の発展にどのようにつなげていけばよいのかなどについて議論した。
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