実家の冷蔵庫には、いつもところてんが冷えていた。夏のおやつのイメージがあるが、わが家では春夏秋冬に食べた。学校から帰ってつるりとすすり、夜に小腹が空いたらまたつるり。酢じょうゆと青のりをかけて味わう透明の長いやつは、いくらでも永遠に食べられそうな気がした。
テングサ100%のところてんは、しなやかな弾力性、プリっとした歯応え、なめらかな舌触りがキモになる。弾力性がないと箸ですくう時にポキポキ折れてしまい、歯応えがないと味も風味も落ちる。ピンからキリまであり、最高級のところてんを知ったら夢中になるのは必至、今も春夏秋冬、常備している。
ところてんの最高峰に君臨するのは「用宗(もちむね)のところてん」。用宗は駿河湾に面した静岡の小さな港町で、この一角に製造元の「大信」がある。「用宗のところてん」の「元祖 結べるところてん」は、その名のとおり結んでもちぎれないほど弾力性がある。その歯応えといったら衝撃的で、一度食べたら忘れられない。
ダイエットに向いている食品として知られているが、日々の健康のサポートも期待できるという。ますます食べたいところてん。幸福度の高い食べ物だ。
Data
社名 : 有限会社大信(だいしん)
所在地 : 静岡県静岡市駿河区用宗2-15-31
HP : https://www.tocoro10.com/
電話 : 054-259-2234
【静岡商工会議所】