名寄商工会議所(北海道)は5月23日、名寄下川エリアで栽培された薬用植物「甘草(カンゾウ)」の試食会を初めて開催した。現在、国内で流通しているカンゾウは大半が中国など海外からの輸入品だ。しかし、名寄市に本店を置く王子薬用植物研究所が甘草の研究と大規模な栽培を行っていることから、地元産の食材を使用したメニューの開発や商品展開などに発展させていこうと同事業を企画した。
当日は市内の飲食店などから15人が参加し、同社からカンゾウについて説明。試食・試飲では、ハーブティー、チョコレート、カレーでカンゾウ入りとカンゾウなしの食べ比べを行い、参加者にカンゾウの特徴的な甘さや風味を体感してもらい、その魅力を伝えた。
カンゾウはショ糖の150倍の甘みを持つ古くから薬として用いられた薬用植物。近年は化粧品、食品など、さまざまな用途に使われている。
試食会で同所の長谷川良雄副会頭は「名寄の資源のさらなる活用へ皆さんのアイデアを出し合ってもらいたい」と期待を寄せた。