廿日市商工会議所(広島県)は5月20日、廿日市市、広島ガス株式会社との3者による共同出資で「廿日市さくら電力株式会社」を設立した。市内で生産したエネルギーの地産地消と再エネ電力の活用で脱炭素化を進め、地域内での経済循環を目指す。
さくら電力は、ベース電源となる同市の一般廃棄物処理施設「はつかいちエネルギークリーンセンター」でのごみ発電、LNG(液化天然ガス)、太陽光やバイオマスなどの再生可能エネルギーで発電した電力を市内の公共施設に供給する。2026年4月以降、電力供給を開始し、28年度以降に一般家庭や事業者への販路拡大を行う予定だ。また、事業利益は、市内の再生可能エネルギーの推進に資する取り組みや自然環境の保全活動に活用するなど、同市の地域課題の解決に役立てる。
同市は22年に、カーボンニュートラルを目指すゼロカーボンシティ宣言を発表。新電力会社の設立は同市の地球温暖化対策実行計画の柱の一つだった。