介護士の経験を生かした「心をつなぐ整理」で高齢者やその家族を支える
LIONIE 代表 西村 由香里(にしむら・ゆかり)
ただの片付けではなく その人の人生に寄り添う
私は2021年、介護士の経験を生かして、遺品整理や生前整理の事業を行う「LIONIE」を創業し、24年に法人化しました。女性スタッフを中心として、主に京阪神エリアでサービスを展開しています。
「ありがとう」を、片付けに込めたい。この思いから、私たちの事業は始まりました。介護士として十数年、高齢者の生活を日々支える中で何度も目の当たりにしてきたのは、「最期の片付け」が残されたご家族にとってどれほど重く、時に孤独な作業であるかという現実でした。
介護士として働いていたある日、担当するおばあちゃんが亡くなり、その部屋を遺族の方と整理する機会がありました。タンスの奥から出てきた日記や、若かりし頃の写真。それらはゴミではなく、確かに“生きた証し”でした。その時、私は気付きました。「介護士の目線で、“人の人生”を尊重しながら片付けをすることが、遺族の心を支えることになる」と。
私たちのサービスは、単なる遺品整理業ではありません。以下のような寄り添い型の整理を行っています。
・遺品整理:ご遺族と一緒に、思い出の品々を一つひとつ確認しながら、供養・再利用・廃棄するものを分別します。心の整理の時間としても大切にしています。
・生前整理:ご本人が元気なうちに大切なもの・情報を見直して、残された家族が困らないようにするとともに、ご本人の「これからの暮らし」にも寄り添います。