美濃加茂市は岐阜県の中南部に位置し、木曽川と飛騨川の合流点にあります。市内には木曽川が中流域として流れ、木曽川沿岸の峡谷風景がヨーロッパ中部を流れるライン川に似ていることから、「日本ライン」と呼ばれています。かつては、渓流の美しさを味わえる遊覧船「日本ライン下り」が運航されていましたが、現在はアウトドア体験型のテーマパーク「リバーポートパーク美濃加茂」として再整備されています。江戸時代には、中山道51番目の宿場「太田宿」があり、宿場町としてにぎわいました。現存する「旧太田脇本陣林家住宅」は、当時の姿を今に伝える大変貴重な建築物として国の重要文化財に指定されています。
また、毎年10月に「おん祭MINOKAMO」として開催される「市民花火大会」と「太田宿中山道まつり」は、当所が実行委員会のメンバーとして企画運営に精力を傾けています。コロナ禍においては一時中断せざるを得ませんでしたが、2023年に復活し、地域の皆さんに大変喜ばれました。このようなイベントも地域の活性化には重要な要素だと感じています。
道路網では東海環状自動車道の美濃加茂インターチェンジなどの整備が進み、中部圏各地からアクセスがしやすい交通の要衝となっていることから、駅北側は商業エリアとして再開発され、大手商業施設や郊外型店舗が進出しています。また、大手製造業を企業誘致し、工場を備える企業団地を形成するなど工業地帯として製造産業が発展してきました。
美濃加茂市はこうした歴史、自然、観光、交通といった資源をうまく利活用できるポテンシャルを持つまちだと思っています。中心市街地の都市機能が低下している今、究極のコンパクトシティーを目指し、商工会議所としても積極的な政策の提言や要望、行政との連携などにより、都市再生、経済活性化に挑みたいと考えています。
さて、私が代表取締役を務める則竹運輸株式会社は、LPガスの輸送業務を行っています。1975年の会社設立以来、暮らしに欠かすことのできないLPガスの「安全かつ確実な」配送を行ってきました。長年培った知識と経験を大切にしながらも、大きく変わりつつある物流・運送業界の環境変化に柔軟に対応し、これからもLPガスの安定供給に向けて取り組んでまいります。働き方改革、少子高齢化などが進む中、わが業界も変革の時を迎えています。利益のみを追求するのではなく、社員一人一人が自分の仕事に自信と誇りを持ち、地域の未来を考え、社会に貢献できるような企業を目指して、これからも努力を重ねてまいります。
