日本商工会議所は7月16日に開催した昼食懇談会に日産自動車のカルロス・ゴーン社長を招き、「日本を支えるイノベーションとリーダシップ」と題した講演会を行った。
ゴーン社長は、「日本には、人材、スキル、専門性がそろっている」と評価する一方、「人材などを十分生かして、世界の情勢を把握できるようにしなければならない」と指摘。世界の成長を生かすこと、そして寄与することが日本企業の発展に必要な点であるとの見方を示した。
また、中国、インド、東南アジアの成長に注目し、「日本はアジア諸国に貢献する立場にある」として、いかにアジアの成長を取り込むかが重要との考えを表明した。加えて、日本企業と現地企業との合弁会社などによる事業の成功を例に、「アジア諸国で成功するためには、日本のやり方を押し付けるのではなく、その国に合ったやり方をしなければならない」と強調するとともに、長期的なパートナーシップ構築の重要性を訴えた。
グローバルビジネスの展開については、大企業による技術開発だけでなく、若者の起業などにより、商品開発のスピードが加速化していることに触れ、「ビジネスリーダーは、オープンマインドで常に体制を整え、劇的な変化に備えることが必要」と主張。さらに、従業員とグローバルにコミュニケーションを取る必要があると述べた。
最新号を紙面で読める!