日本商工会議所は10月26日、フィリピン共和国のロドリゴ・ドゥテルテ大統領の来日に合わせ、日本経済団体連合会、経済同友会、日本貿易会、日比経済委員会と共催で歓迎昼食会を都内で開催した。昼食会には両国の政財界から、日本側約160人、フィリピン側約120人が出席。日商からは、上野孝副会頭(横浜・会頭)が参加した。
日比国交正常化60周年
ドゥテルテ大統領は、日比国交正常化60周年に触れ、今までのフィリピンに対する日本の産業界の貢献に感謝の意を表明。また、今後、持続可能な成長を担保するにはビジネス環境を改善すると同時に、平和と規律を確保するため、「麻薬や腐敗などの脆弱(ぜいじゃく)性を全面的にふっ拭するとともに、未来を担う若者に正しい技能やノウハウを身に付けさせるための人材開発の取り組みの強化が必要」と述べた。
さらに、「他国との紛争は必ずや平和裏に解決されなければならず、国際法に準拠して解決しなければならない」と強調。フィリピンは日本の海上安全保障における強いパートナーとして存在し続ける考えを示した。
また、昼食会に先立ち、日比経済委員会などは「フィリピン経済フォーラム」を開催。フィリピンへ進出を検討している企業などから約1000人が参加した。
同フォーラムでは、ドゥテルテ大統領と経済閣僚がフィリピンの魅力、今後の規制緩和・外資誘致促進の方向性、日本企業への期待などについて説明。ドゥテルテ大統領は、「農村の開発を行うことで農業の生産性を高め、インフラ投資を加速し、人材開発に対する支出を行うことで地域を活性化し、国民生活を改善したい」と述べ、日本企業からの支援に期待を寄せた。
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