困ったときの下請かけこみ寺 -相談事例別アドバイス21- 自社のアイデア・技術などを無断利用から守るには?
このコーナーでは、下請取引に関する「かけこみ寺」に相談があった事例を参考に、中小企業の取引上のトラブルや疑問点の解決の基本的な考え方および留意点を解説します。今回は「一般取引関係」の「自社の秘密情報・重要情報をどのように守るか(秘密情報の保護)」についての相談事例をご紹介します。
自社のアイデア・技術などを無断利用から守るには?
Q.A社は、B社から特殊な製造機械の開発の委託について打診を受けました。A社は試作品を作り、設計図と共にB社に見せたところ、その後B社が無断でそれと同一の製品をB社の商品として製作・販売していることが判明しました。これをやめさせることはできないでしょうか。
A.A社として、アイデア・技術が他社に無断利用されることが困る場合には、このアイデア・技術をB社に提案する際に、これらを勝手にB社自らのために利用したり他社に利用させたりしないという、いわゆる秘密保持義務を負わせる「秘密保持契約」が必要です。試作品や設計図をB社に見せるに当たって、これについての秘密保持契約書を交わすことです。
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