炭酸で多くの人に美と健康を。女性の自立も応援
マリープラチーヌ株式会社 代表取締役社長 小林 和美(こばやし・かずみ)
炭酸パックに魅せられ起業 エステスクールで人材育成も
私は50歳のとき「炭酸パック(ソーダジェルパック)」を主力製品とする化粧品会社マリープラチーヌを起業しました。この年齢で起業したのは、長年化粧品やエステに関わる仕事をし、いつか自分で化粧品をつくりたいと考えていたことと、炭酸パックで私自身、肌が変わったという実体験からです。
40代から50代にかけて多忙と心労で体を壊し、肌がボロボロになってしまったとき出会ったのが炭酸パックでした。血行促進作用のある炭酸を使用した美容パックで、使ってみるとその効果に感動しました。そこで、その炭酸パックを製造する会社の代理店になり、販売を始めましたが、次第に「このような人の心を動かす化粧品を自分のブランドとして立ち上げたい」との思いが強くなり、当社の設立を決意しました。
炭酸パックの開発に当たっては、地元新潟の原材料を使うなど独自性にこだわりました。何度も試作し改良を重ねたので、完成品が届いたときは喜びもひとしおでした。その後、美容液やクリームなどの基礎化粧品も商品化し、現在のラインアップを完成させました。
一方、私自身50代で転機を迎えたことから女性の自立を応援する事業も行いたいと始めたのがエステ事業です。炭酸パックと顔の筋肉を包んでいる筋膜をほぐす「顔層筋膜リリース」という施術を組み合わせた「炭酸筋膜エステ®」を考案し、サロン開業を目指す人向けにスクールを開校。高額な機器は必要なく、技術を身に付ければ何歳からでも低資金で開業できるため、受講者が各地で開業し全国でフランチャイズ展開しています。また、同業のエステサロンや美容室、ボディケアサロンなどへ炭酸パックを使った施術の提案もしています。
次は健康分野への参入目指す
当社は、2020年に10周年を迎えます。この節目の年を目前に、これまで美容分野で展開してきた炭酸パックをスポーツ選手や高齢者の健康維持・増進などの健康分野にも提案していくという新たな事業に挑み始めました。「B to Neighbor(ネイバー)」をテーマに、接骨院やスポーツジムなど隣接異業種と連携することで互いの市場の活性化を図ります。
すでに新潟の接骨院で炭酸パックを施術に取り入れてもらい、その効果を検証しています。炭酸パックを患部に塗布することで、徒手のみの施術より効果が高まり、施術時間も短縮されます。また温熱治療機を使用する場合は、炭酸パックを塗布することで熱の伝達が良くなります。慢性的な肩凝りや腰痛、スポーツ後のケア、けがの予防に炭酸パックを使用した施術が効果的と考えています。
今後は、美容分野での商品開発、エステ事業、スクール事業を継続的に成長させていくとともに、炭酸パックの可能性を健康ケアの分野へも広げていけるよう、また「炭酸ケア」が健康寿命を延ばす一つの選択肢となるよう社員と力を合わせて取り組んでまいります。
会社データ
社名:マリープラチーヌ株式会社
所在地:新潟県新発田市小舟町1-2-15
電話:0254-20-8181
創業:2010年
事業概要:化粧品販売(化粧品OEM製造販売、エステスクール事業など)
※月刊石垣2019年5月号に掲載された記事です。
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