日本商工会議所は3月17日、チュオン・タン・サン・ベトナム社会主義共和国国家主席の来日に合わせ、ベトナム商工会議所などと共催で「日本・ベトナムビジネスフォーラム」を都内で開催した。フォーラムには約400人が出席。両国関係の強化に向けて、活発な意見交換が行われた。
協力協定も改定
日商の三村会頭は、フォーラム開催に先立ち、サン国家主席を表敬訪問し、ファン・ビン・ミン副首相兼外務大臣、ダオ・ヴィエット・チュン国家主席府事務局長、ブイ・クアン・ビン計画投資大臣、カオ・ドゥック・ファット農業・農村開発大臣、ディン・ラー・タン交通運輸大臣、グエン・クアン科学技術大臣らが同席する中で会談。日商のベトナム関連事業や現地日本企業の事業環境整備に対するベトナム側の支援に対して謝意を述べるとともに、工業化戦略を進めるベトナムの産業基盤の構築、裾野産業の育成という観点から、日本の中小企業の進出を促進するための投資環境整備や連携強化を要望した。
一方、サン国家主席は、日越の経済関係を深化させていくことに意欲を示し、「日本の中小企業の投資促進、ベトナム裾野産業の育成に向け、日商の協力をお願いしたい」と述べた。
フォーラムの開会式では、サン国家主席立会いのもと、1993年に日商とベトナム商工会議所との間で締結した協力協定を21年ぶりに改定。「両国の企業間交流の促進」「貿易・投資等に関する両国の関連法などの情報共有」「相互の経済ミッションの派遣・受け入れ、両国で開催される展示会、見本市への協力」「セミナー、ワークショップ、会議、フォーラム等の共同開催」などが盛り込まれた。
フォーラムでは、サン国家主席がベトナムの社会経済政策、日越関係強化に向けたベトナム政府の基本方針、日本企業受け入れのためのビジネス環境整備の取り組みなどについて基調講演。その後、「ベトナムの投資政策や工業化戦略の進捗状況」「ベトナムの産業振興と日本企業の期待や要望事項」「日本とベトナム両国企業間の協力・連携促進」などについて、会場参加者を含めた意見交換が行われた。
フォーラム終了後には、日越両国企業によるビジネス交流会も開催。具体的な商談、ビジネスマッチングが行われている。
日商・ベトナム商工会議所 協力協定の主な内容
・両国の企業間交流の促進
・貿易・投資等に関する両国の関連法などの情報共有
・相互の経済ミッションの派遣・受け入れ、両国で開催される展示会、見本市への協力
・「セミナー、ワークショップ、会議、フォーラム等の共同開催
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