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特集 女性活躍 推進法4月1日施行

優良企業を厚労大臣が認定 5項目3段階で評価

中小企業も対象に

平成28年4月1日から、女性の活躍推進に関する取り組みなどが優良な事業主は、都道府県労働局への申請により、厚生労働大臣の認定を受けることができるようになった。認定を受けた事業主は、厚生労働大臣が定める認定マークを商品や広告、名刺などにも付すことが可能。厚労省では、大企業だけでなく、努力義務となった中小企業の積極的な取り組みにも期待。認定制度の活用を呼び掛けている。

取り組みは毎年公表

評価のポイントは、以下の「採用」「継続就業」「労働時間などの働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の5つ。法施行前からの実績を含めることが可能で、クリアした項目数に応じて3段階で認定する。厚労省では、最終的には5項目全てをクリアすることを推奨しているが、取り組みをサイト上に毎年公表することなどを条件に、段階に応じた認定が受けられる。

【採用】

男女別の採用における競争倍率(応募者数/採用者数)が同程度であること など

【継続就業】

「女性労働者の平均継続勤務年数÷男性労働者の平均継続勤務年数」が雇用管理区分ごとにそれぞれ0・7以上であること(期間の定めのない労働契約の労働者に限る) など

【労働時間などの働き方】

雇用管理区分ごとの労働者の法定時間外労働及び法定休日労働時間の合計時間数の平均が、直近の事業年度の各月ごとに全て45時間未満であること など

【管理職比率】

管理職に占める女性労働者の割合が別に定める産業ごとの平均値以上であること など

【多様なキャリアコース】

直近3事業年度のうち、以下のA~Dで大企業は2項目以上、中小企業は1項目以上の実績を有すること

A 女性の非正社員から正社員への転換

B 女性労働者のキャリアアップに資する雇用管理区分間の転換

C 過去に在籍した女性の正社員としての再雇用

D おおむね30歳以上の女性の正社員としての採用 など

○詳細は、厚生労働省女性活躍推進法特集サイト

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000091025.htmlを参照。

行動計画策定 義務化に 常用雇用301人以上

国や地方自治体、大企業に女性の採用や管理職の登用比率などの数値目標設定を求める「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(女性活躍推進法)が4月1日に施行される。

女性活躍推進法の成立を受け、国は、事業主行動計画策定に関する指針を策定。指針に沿って、国や地方自治体とともに、常用雇用者301人以上の企業は、女性活躍推進のための一般事業主行動計画の策定、厚生労働大臣への届出、従業員への周知、さらには女性の職業選択に資する情報の定期的な公表などが義務付けられる。多大な事務負担を考慮し、常用雇用者300人以下の企業は努力義務となったが、積極的な対応が求められている。

一般事業主行動計画には、「女性採用比率」「継続勤務年数の男女差」「労働時間の状況」「女性管理職比率」「多様なキャリアコースの設定」などの項目について、最低一つ以上の数値目標を設定し、公表することが必要。数値目標は、その事業における女性の職業生活に関する状況を把握し、女性の活躍を推進するために改善すべき事情について分析した上で、その結果を勘案して定めることとなっている。 また、国は、優れた取り組みを行う一般事業主の認定を行うほか、女性の職業生活における活躍を推進するための支援措置として、職業訓練・職業紹介、啓発活動、情報の収集・提供などを実施。地方自治体は、相談・助言などを行い、女性活躍推進のための協議会の設置など官民一体で取り組み体制を整備する。

中小の取り組みは43%

日本商工会議所が昨年8月に取りまとめた「人手不足への対応に関する調査」(全国405商工会議所を通じて2625社が回答)における「女性の活躍推進」の設問の結果を見ると、何らかの取り組みを実施している企業は42・8%。具体的な取り組み内容としては、「出産・育児などに対応した制度変更」が最多で45・5%、次いで「女性社員の採用数向上」(44・0%)、「管理職への積極的な登用」(39・8%)の順で多くなっている。 厚労省が昨年8月に発表した「平成26年度雇用均等基本調査」によると、育児休業取得者の割合は、女性86・6%(前年度83・0%)、男性2・30%(同2・03%)と男女とも増加。子育て期の仕事と家庭の両立に向けた各事業所の取り組みの浸透とともに、取得率は改善傾向にある。女性活躍推進法の施行される4月以降、中小企業においても一層の取り組み強化が期待されており、今後の動向が注目される。