佐野商工会議所(栃木県)は1月29日、佐野の伝統工芸・天明(てんみょう)鋳物に関わる史跡巡りと製作体験を組み合わせた体験型ツアー、「天明鋳物散策・体験ツアー」を実施した。天明鋳物を核に観光ルートを開発し地域活性化を図る取り組みで、初の試みだ。
ツアーには24人が参加。天明鋳物師(いもじ)一〇〇人が合作した釣り鐘がある佐野厄除け大師や鋳物師が信仰した金山神社を散策し、歴史ある鋳造所で天明鋳物の歴史を学んだ。
製作体験ではトレーづくりに挑戦。参加者はオリジナルの図柄を彫って木の鋳型を製作、栗崎鋳工所にて木型を元にした砂型に溶けたアルミを流し込みトレーを完成させた。ツアー後のアンケートでは、「佐野に素晴らしい伝統工芸があることを知った」「製作体験で天明鋳物を身近に感じた」などの感想が寄せられた。
また、同所は今年1月1日~31日、同所内で「鋳物Style 暮らしを彩る天明鋳物の世界」展を開催。地元の鋳物師が手掛けた茶釜や花びんなどの作品から日用品まで展示し、期間中2859人が来場した。
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