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小規模予算 拡充を 中村専務 全国知事会に要望

日本商工会議所は11月27日、福島県いわき市で開催した常議員会・議員総会で決議した「小規模企業振興対策予算の拡充に関する要望」を、中村利雄専務理事が全国都道府県知事会の橋本光男事務総長に直接手渡し、実現を強く求めた。

要望書では、小規模企業振興対策の実施は、都道府県の責務であることを強調。新たに施行された小規模基本法と改正小規模支援法により、商工会議所の果たす役割が広範かつ重要となることを踏まえ、来年度の小規模対策予算の拡充と確実な執行、特に経営指導員など補助対象職員の補助単価拡充による待遇改善を求めている。

要望全文以下参照。

小規模企業振興対策予算の拡充に関する要望 日本商工会議所

わが国経済が持続的に発展していくためには、全企業数の87%を占め、地域経済の活力と雇用の維持・創出の源泉となっている、小規模企業の活性化を図ることが重要です。

一方で、平成21年から24年の3年間で、小規模企業の数は32万(9%)減少し、加えて、経営者の高齢化による後継者不足などで経営の低迷や廃業に直面するなど、地域経済社会は疲弊の度を増しています。

こうした危機的状況を踏まえ、国は、小規模企業振興対策の重要性を再認識し、本年、小規模企業振興基本法(以下、「小規模基本法」という。)および商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律の一部を改正する法律(以下、「改正小規模支援法」という。)を施行しました。

小規模基本法では、「地方公共団体は、基本原則にのっとり、小規模企業の振興に関し、国との適切な役割分担を踏まえて、その地方公共団体の区域の自然的経済的社会的諸条件に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する」と定め、さらに閣議決定された小規模企業振興基本計画では、「国、都道府県、市区町村は、支援機関の機能を十分に引き出せるよう、それぞれ配慮する」と規定しており、小規模企業振興対策の強化に向け、各都道府県の役割は、より一層、重要になってきています。

全国の商工会議所・商工会が実施している経営改善普及事業は、元来、国の政策として構築され、全国の商工会議所などに対し国と各都道府県が補助する形で始まったもので、有効な小規模企業振興対策として、全国的に定着しています。しかし、多くの都道府県において、経営改善普及事業予算は削減傾向にあり、いくつかの都道府県では大幅な削減が行われています。小規模企業振興対策の重要な柱として実施されてきた経営改善普及事業予算が、このまま削減されれば、小規模企業の一層の減衰をもたらし、地域経済社会の疲弊が増幅することは必至であります。

今後、全国の商工会議所では、小規模基本法と改正小規模支援法を踏まえ、「経営発達支援計画」を策定し、より一層、小規模企業への伴走型の相談・支援事業を展開するとともに、まちづくりや観光振興などの地域活性化事業に取り組むこととしていますが、商工会議所が実施する経営改善普及事業の質的・量的向上が必要であり、そのための体制強化が不可欠です。

こうした観点から、各都道府県における「小規模企業振興対策予算の拡充」に向け、下記のとおり要望いたします。

1.各都道府県において、①小規模企業振興対策の実施は、都道府県の大きな責務であること、②小規模企業振興対策の強化は、地域経済社会の安定・発展、雇用の確保をもたらし、地方行財政に資するものであることを再認識するとともに、新たに施行された小規模基本法と改正小規模支援法を踏まえ、経営改善普及事業を中心とした平成27年度の小規模企業振興対策予算を拡充し、確実に執行されたい。

とりわけ、小規模企業に対するさらなる支援の強化のため、商工会議所が果たす役割はますます広範かつ重要となることから、経営指導員などの補助対象職員の安定的な確保ならびに補助単価の拡充による待遇改善に努められたい。

2.各種補助事業などにおいて、消費税率引上げ分についても必要な予算措置を行われたい。

(11月27日)