十和田商工会議所(青森県)と十和田市、十和田奥入瀬観光機構は9月5、6日の両日、市中心部の官庁街通りと中央駐車場で「春・夏・秋まるっとフェス」を開催した。新型コロナウイルス感染症の流行で中止となった「春まつり」「夏まつり」「秋まつり」をまとめて楽しもうと企画。ステージイベントや花火、まつり太鼓の演奏などを盛り込んだ。会場には飲食ブースも並び、2日間で約1万5千人が来場。久々のイベントを楽しんだ。
同イベントは、新型コロナの影響で停滞する地域経済の立て直しを図る目的で開催。営業自粛や施設の使用制限が少しずつ緩和される中、規模を縮小してもイベントを開くことでまちに活気を取り戻し、飲食店や在庫を抱えた食品・衣料・日用雑貨店を支援しようと開催を決めた。
中央駐車場ではオープニングセレモニーでのこども園園児による太鼓演奏をはじめ、中学・高校の吹奏楽部による演奏、地元アーティストのライブなどステージイベントを両日実施。秋まつりの名物、迫力あるまつり太鼓演奏も行われた。
官庁街通りは300メートルにわたって歩行者天国とし、道路の両側に62店が出店したほか、「道路にチョークでお絵かき」「3on3バスケットボール大会」などが行われ、子どもたちが楽しんだ。5日夜には10分間の花火の打ち上げも実施した。
開催に当たっては会場となる通りをフェンスで囲み、入場者数を会場内3500人までとして入り口・出口でカウント。両日とも入場制限には至らなかったが、入場者にはマスク着用や検温、手指の消毒、リストバンド着用、入場者名簿の記入を条件とし、会場内は至る所に消毒液を設置した。食べ歩きしないよう飲食ブースを設け、市保健センターの保健師による見回りも行った。
出店ブースは好調で、早々に売り切れる店もあったという。露天販売は初めてという店は「こうした機会をつくってもらってよかった」と話した。イベント中止で出番のなかったステージ出演者からも感謝の声が上がった。同所は「子どもから高齢者までみんなが笑顔で楽しんでくれたのが何より」と話している。
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