共助と連携により、東北の復旧、復興を支えた主な取り組み

東北六県の絆と震災復興のシンボル

「東北絆まつり」

東北絆まつり「絆の火を灯す。」

東日本大震災から1カ月が過ぎた頃には、仙台市をはじめ東北各地のまちにも少しずつにぎわいが戻り始めたが、全国的には自粛ムードが蔓延していた。しかし、こうした状況は東北の復興への道を妨げる一面もあった。

そこで、2011(平成23)年4月21日、岡村正日商会頭(当時)と同席して記者会見に臨んだ仙台商工会議所の鎌田宏会頭は、全国に向けて「東北復興のために東北に足を運び、各地の産品を積極的に購入してほしい」と訴えた。さらに、受け皿の一つとして全国的に知名度の高い「仙台七夕まつりを、例年通り開催する」と発表した。この七夕まつり開催の発表を機に、東北各地の祭りも続々と開催を決定。震災に負けずに開催された七夕まつりをはじめとした東北各地の祭りに対して、国内外から励ましのメッセージや義援金など多くの支援が寄せられた。

さらに、同年7月には鎮魂と復興を願い、東北六県の県庁所在地の代表的な祭りが一堂に会した「東北六魂祭(現・東北絆まつり)」が仙台で始まった。震災から4カ月後の開催にもかかわらず、まつりには全国各地から約37万人の観光客が集まり、東北復興への応援の声が大きく広まっていくことに貢献した。

その後、六魂祭は年に一度(2日間の開催)、東北六県の県庁所在地で持ち回り開催され、一巡後の17(平成29)年、「東北絆まつり」に衣替えした。本まつりは今や大勢の観光客が訪れる一大イベントとして、東北復興のシンボルとなっている。

絆まつりのネットワークを駆使し東北の魅力を国内外へ発信

絆まつりの開催には、まつり・イベントとしての集客や情報発信だけではなく、もう一つ大きな収穫があった。それは、東北六県が連携して一つのまつりを開催することによって培った絆=ネットワークである。この六県の絆は、その後の国内外で開催されたPR活動や商談会などさまざまな場面での一体的な取り組みの基礎となっていった。

このネットワークによって取り組んできた国内外へのPR活動の代表的なものに、15(平成27)年7月に開催されたイタリア・ミラノ万博のナショナルデー「ジャパンデー」での東北復興祭りパレードがある。

このパレードには東北地方の10の祭り(県庁所在地の六つの祭り、福島地域の四つの祭り)と日本を代表するキャラクターが、イタリア国内や世界中の人々に向けて被災地支援に対する感謝の気持ちと復興に向けた東北各地の取り組みを発信した。

国内では、今年開催予定の「2020東京オリンピック・パラリンピック」に向けた応援として全国各地で開催されている「JAPAN市」にも積極的に協力してきた。

商工会議所としても、東北全体としての観光客、特にインバウンドの受け入れを積極的に進めるために、東北六県商工会議所連合会の海外PRの事業にも絆まつりで培ってきたネットワークを積極的に活用している。

今年の「東北絆まつり」は、5月22、23日の2日間、山形県山形市で開催することが先ごろ決定した。例年と異なり、新型コロナウイルスの感染拡大防止に十分配慮し、約5000人分の有料観覧席限定でのパレード観覧となるが、東北の元気を全国に届ける絶好のアピールの場として期待が高まる。(概要は上記画像のとおり)

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