沼田商工会議所は、県北部の利根沼田地域5市町村(沼田市、みなかみ町、片品村、川場村、昭和村)の観光協会・商工会などとともに2020年12月16日、「奥利根広域観光連携協議会(広観連)」を設立した。自治体のわくを越え、地域が一体となって観光産業の振興を図るのが狙いだ。会長には、同所の平井良明会頭が就任した。
同地域は、尾瀬や谷川岳などの豊かな自然や温泉、名所旧跡など観光資源に恵まれ、年間1千万人を超える観光客が訪れるという。しかし首都圏からの日帰り客が多く、滞在時間を伸ばすことが課題だ。特に20年は、コロナ禍の影響を受けインバウンドを含めて観光客が減少、地域の魅力発信や新たな観光施策が急がれる。同協議会の設立については、かねてより同所と沼田市観光協会が準備を進め、20年10月から設立準備会の開催を重ねて協議会の名称や規約などを検討してきた。今後は会員団体で危機感を共有し、観光資源の調査研究や保護育成、郷土物産のPRなどにおいて緊密に連携する。
この日開催された設立総会では、「観光開発」「地域グルメ開発」「情報発信メディア」の三つの委員会を設置、広域観光の振興策を議論した。今後の事業としては、今春をめどに地区内の名水を巡るスタンプラリーの開催や地域住民の〝おもてなし力〟向上を図る講座開設などが挙げられている。 設立総会で平井会長は、「成功を信じて歩んでいきたい」と意気込みを述べた。
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