高砂商工会議所は、高砂市内の商店街の空き店舗を活用したシェアオフィス「起業家空間『LINC(リンク)』」を1月に開設した。テレワークや副業など働き方の多様化が進む中、同シェアオフィスは企業間の交流による新事業の創出や企業内起業の促進を目的に開設したもので、起業家や大手企業などにも利用を呼び掛けている。2020年12月18日に実施した内覧会には、地元の事業者や金融機関などが訪れた。
同所は19年から、空き家や空き店舗対策としてクリエーティブ産業を誘致し産業間のネットワークやまちとのつながりをつくる「LINCプロジェクト」に取り組んでおり、同シェアオフィスもその一環。建物は2階建てで1階は貸し会議室やセミナー室、2階の3室をシェアオフィスとしてワーキングデスクを8カ所に設置した。1月から3月は試行期間として金融機関などの社員が出向し、サテライトオフィスとして活用するとともに出向者間で交流を図る。4月から本格稼働する予定だ。
開設に当たっては、学生と企業の交流を図るために利用したいという大学からの問い合わせをはじめ、ソフトウエア開発者や就労支援者などからも相談を受けている。新聞報道されたことから、1階の活用に関する提案も持ち込まれた。同所担当者は、「リンクの名称の通り、人と企業、仕事が結び付いて、新たなビジネスが生まれる場になれば」と期待を込める。
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