日本商工会議所の三村明夫会頭は9月16日、オンラインで開催された日本YEG全国会長会議に出席し、全国のYEGメンバーなど約600人を前に講演した。
三村会頭は、今回の新型コロナパンデミックについて、「地域的にも期間的にも限定されない、全世界的な長期間継続する危機」と述べ、「危機への対処のために、社会全体としてレジリエンスが備わっていなければならない」と指摘。「パンデミックに対するレジリエンスを備えることで、他の危機に対するレジリエンスのほとんどをカバーできる」と述べた。
また、社会経済の大きな課題として、市場主義経済に内在する欠陥、民主主義の欠陥、グローバリゼーションの限界などを指摘。今後、日本のレジリエンスを強化する道は、日本の成長と課題解決を同時に推進する二正面作戦であるべきとの考えを示した。
企業の向かうべき方向性については、「企業人も大きく変化した環境の中で、私益と公益の両立の追求を要請されている」と指摘。「自らの企業の存在理由を問い、多くの社会課題に具体論として正面から向き合い、民が日本の成長を主導するという決意をもって行動していくことが求められている」と強調した。
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