会頭会見 中小支援など3本柱強調 新たな経済対策を要望

記者会見で発言する三村会頭

日本商工会議所の三村明夫会頭は11月4日、定例の記者会見に臨み、同日発表した「新たな経済対策に関する要望」に関して、「コロナ禍で困窮する事業者支援と日常生活回復への基盤整備」「中小企業の自己変革と地方再生への挑戦支援」「持続的な成長とレジリエンス強化の実現に向けた成長戦略と基盤整備」の3本柱が重要との考えを示した。また、コロナ禍が落ち着いた今こそ日本のあるべき姿を検討すべきと主張。政府が新たに設置した「新しい資本主義実現会議」における今後の議論に期待を表明した。

現下の経済情勢について三村会頭は、近年、多くの企業が休廃業や倒産に追い込まれていることに加え、コロナ禍でさらに増加することを危惧し、「社会のニーズに応え、高収益・高効率な企業ですら黒字廃業している状況」と指摘。「企業の自助努力とは関係なく困っている企業は多い。当面は、厳しい状況にある企業の事業継続を支援してほしい」と述べた。

中小企業の変革については、ビジネス変革やイノベーション創出への挑戦、デジタル化による生産性向上、取引価格の適正化の推進、海外ビジネス展開などの重要性を強調。挑戦する中小企業に対する政府の支援が必要との考えを示した。

インバウンド受け入れに向けては、「インバウンド再開の際には、多くの外国人観光客に地方を訪れてもらう必要がある」と指摘。「そのためにも、当面の間は国内の旅行者を増やし、今ある観光・宿泊施設、飲食店などの観光資源を維持しなくてはならない。それがGoToキャンペーンの意義だ」と述べ、キャンペーンの実施期間延長とともに、「より広い地域に効果が及ぶよう、また、比較的単価の低い宿泊施設など、中小事業者への誘客促進につながるような制度設計をしてもらいたい」と要望した。

水際対策に関しては、感染対策を十分に講じた上で、観光やビジネス目的の入国再開が必要との考えを表明。国外から帰国した日本のビジネスマンの待機期間などの厳しい入国制限について、「各国の出入国規制が緩和されている状況を踏まえ、日本側も制限緩和を検討する時期に来ているのではないか」との考えを示した。

「新たな経済対策に関する要望」主な要望項目

Ⅰ.コロナ禍で困窮する事業者支援と日常生活回復への基盤整備

 1.コロナ禍で困窮する事業者への支援の拡充・迅速化

 2.感染防止と社会経済活動を高次元で両立する基盤整備

Ⅱ.中小企業の自己変革と地方再生への挑戦支援

 1.中小企業の自己変革への挑戦

 2.ポストコロナに向けた地方分散型・多核連携型社会の実現

Ⅲ.持続的な成長とレジリエンス強化の実現に向けた成長戦略と基盤整備

 1.国民が将来に希望を持てる成長戦略の策定

 2.ポストコロナの持続的成長を支えるデジタル・グリーン基盤整備