日本商工会議所は9月16日、東京国際フォーラムで天皇陛下のご臨席を仰ぎ、創立100周年記念式典を開催した。当日は、岸田文雄首相はじめ各界からの多数の来賓のほか、全国515商工会議所役員など約1100人が出席。式典では、天皇陛下からおことばを賜ったほか、岸田首相、尾辻秀久参議院議長らから祝辞が寄せられた。また、日商の創立に功績のあった62商工会議所を対象とした特別表彰などを実施。100周年を契機とした未来への決意表明として、中小企業の活力強化や地域経済の活性化に尽力するとの「宣言」を公表した。
式典の冒頭にあいさつした日本商工会議所の三村明夫会頭は、「戦後復興やオイルショック、バブル経済の崩壊、東日本大震災など幾多の苦難に対して全国のネットワークを最大限に活用し、地域経済の活性化に尽力してきた」とこれまでの商工会議所の取り組みを評価。100周年の節目に、「『地域とともに、未来を創る』との理念の下、自己変革に果敢に挑戦する中小企業を一丸となって支援し、地域経済・日本経済の成長・発展に貢献していくことを堅く誓う」との決意を表明した。
天皇陛下はおことばで、全国の商工会議所について「中小企業の振興や、地域経済社会の活性化に大きく貢献する多様な事業活動を行われていることを喜ばしく思う」と評価。「日本商工会議所並びに全国の商工会議所関係者の長年にわたる尽力とたゆみない努力に、深く敬意を表する」と述べた。
岸田首相は、この100年の大きな時代変化の中で、「政策提言、中小企業の活力強化、地域経済活性化という日商のミッションの重要性は、いささかも変わらない」と指摘。自身の経済政策「新しい資本主義」の実現には、日本の経済社会の屋台骨を支える中小企業と地域経済の中核を担う商工会議所との協力が不可欠との考えを示した。
日商では、日商創立に功績のあった62商工会議所を対象とした特別表彰を実施するとともに、未来への決意表明として「地域とともに、未来を創る」の理念の下、「宣言」を公表。宣言では政策提言活動の積極展開、自己変革に挑戦する中小企業支援、地域コミュニティを支える中小企業の活力強化、人材育成、商工会議所の組織強化などを盛り込んだ。
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