規制改革推進会議(首相の諮問機関、大槻奈那議長)は6月1日、第16回規制改革推進会議と第58回国家戦略特別区域諮問会議の合同会議を開催し、「規制改革推進に関する答申~転換期におけるイノベーション・成長の起点~」を取りまとめ、政府に提出した。
答申では、「スタートアップ・イノベーション」「人への投資」「医療・介護・感染症対策」「地域産業活性化」「行政手続き(共通課題対策)」を柱に、社会問題の解決と経済成長を実現するため、イノベーションを阻む規制の改革に取り組むことなどを提示。「ローカルルールの見直しなど行政手続きのバラつき是正」「医療データなどの利活用促進」「AIによる契約書の自動レビューサービスに関するガイドラインの作成・公表」「海外起業人材の活躍に資する制度見直し」「在留資格『特定技能』の対象分野の追加」など改革すべき事項の具体策が盛り込まれた。政府は、答申の内容を踏まえて6月中にも規制改革実施計画を閣議決定する。
国家戦略特区諮問会議では、国家戦略特区において取り組む規制改革事項を決定。具体的には、スーパーシティ・デジタル田園健康特区における特例措置の追加・拡充、外国人留学生の就活支援、外国人エンジニアの就労円滑化や、スタートアップ・ビザの全国展開など、創業・スタートアップを後押しする規制改革に取り組む方針が示された。
会議に出席した岸田文雄首相は「スタートアップなどが活躍できる環境整備や変化に対応した経済社会の変革を進める」と強調。関係閣僚にスピード感を持って、改革を実行するよう指示した。
詳細は、https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/committee/230601/agenda.htmlを参照。
最新号を紙面で読める!