一年が過ぎるのはアッという間です。今年はツキの原理を意識して、仕事に役立ててみませんか。
ツキの原理を簡単に言うと、「自分にツキがあると思って、逃がさないように何事も用心深くやる」「ツキを呼び込み、ついていないものと距離をとる」ということです。
ツキのある商品を強化して、そうでない商品を薄くする。現場を考えた場合、商品の回転率に気を配ってください。普通の商品の在庫は3カ月だとすると、短いものはついている商品です。いくら良いものでも、5カ月以上だと会社の資金繰りを苦しめている商品なのです。
ついている商品というのは、売上金額の大きい、客数が多い、利益の多い商品のことです。売り上げを伸ばしたいと思ったら、今ある中からトップ10を選んで、そのアイテム数を多くすればいいのです。
あるハンドクリームが売れていたら、その商品の携帯用チューブと大ボトルを左右に並べれば、1アイテムが3アイテムになります。「今人気ナンバーワン」とポップを付ければ、もっと売れるようになるわけです。ジャンルごとにツキのある商品を見つけ、活気を生んでください。
ツキがある時は逃がさないために、一生懸命やってください。それをおろそかにすると、ツキは早く終わってしまいます。
ついている時、ツキのないものも一緒に売れるようテコ入れするという頑張りは、ほとんどの場合、徒労に終わります。これが子育てなら別です。「この子にも良い思いをさせてあげたい」は当然の親心。とことん子どものために手を尽くします。ですが、私たちは商売をやっているので、ついてない商品はそのままか、扱いをいったん止めるか、手間とお金をかけないことです。
皆さんは周囲に支えられながら、企業を経営できている。これはツキのある証しです。今は苦しくてもツキが戻ってくるように、勢いのある商品や人と付き合ってツキを呼び込んでください。また、現在ついている人は、さらに勢いを付けてください。そして大事なことは、ツキの陰りの見極めです。
好景気、不景気が10年間続くことはありません。だいたい9年か10年で好景気と不景気が一巡するものです。5年半伸びても、4年くらいは伸びない時期がやってきます。これを「踊り場」と呼ぶのですが、その存在を認識し、経営計画は踊り場を見越して立ててください。踊り場の時期は、組織の質を高め、景気を呼び込む策を練る。この時期あってこそ、次の飛躍を迎えることができるのです。
新年度を迎えるに当たり、自社の景気の波が今どのような状態なのか、ぜひチェックして備えてください。
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社名 : 株式会社 風土
TEL : 03-5423-2323
担当 : 髙橋
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