竹田商工会議所(大分県)などが構成する岡城桜まつり実行委員会は4月7日、第76回岡城桜まつりを開催した。岡城桜まつりは、火災で焼失した当時の竹田町中心部の復興祝いと桜の名所である岡城で行われる春の祭りとして、1948年に始まり、名物の大名行列と岡城武者揃えは毎年多くの観客をにぎわせている。
江戸時代の参勤交代を再現した大名行列は1974年に始まり、当時の衣装を着た風格ある参加者たち総勢98人が岡城跡から、豊後竹田駅まで練り歩き、見る人を楽しませた。
岡城武者揃えは、豊臣秀吉に難攻不落の城とお墨付きを与えられたという岡城の歴史を周知させるため、2004年から桜まつりに参加している。市の中心部では肥後熊本藩葦北鉄砲隊による火縄銃演武や乗馬した武士が町を駆ける「騎馬武者の早駆け」が行われ、まつりを盛り上げた。
竹田市は滝廉太郎作曲の「荒城の月」のモデルといわれる岡城の城下町として栄え、現在も武家屋敷が残る。その歴史や文化を守るため、竹田市は歴史的風致向上計画を策定している。岡城桜まつりも街が一体となってつくり上げた地域固有の伝統と評価され、計画に盛り込まれている。
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