植木屋から造園業へ
山口県の中南部、瀬戸内海に面した防府市で、羽嶋松翠園は造園工事業を営んでいる。創業は大正7(1918)年で、初代の羽嶋水亥(はじまみずい)さんが植木屋を始めた。 「祖父の水亥は当時、依頼された家の庭に植栽をしたり、庭の木を剪定(せんてい)したりしていました。そのほかに茶道と華道の師範もしていて、地主などの家に行って、奥さまやお嬢さまにお茶とお花を教えていました。昭和初期には、学校の卒業式や入学式に花を生けに行っていたようで、近所のお年寄りから、『あんた方のじいちゃんが花を生けに学校に来よった』などという話も聞いたりしました」と、三代目で同社の会長を務める羽嶋秀一さんは言う。
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