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中小企業関係4団体 取引価格適正化へ支援を 梶山経産大臣と懇談

意見を述べる三村会頭(右から4人目)と梶山大臣(左から4人目)

日本商工会議所、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会、全国商店街振興組合連合会の中小企業関係4団体は1月27日、梶山弘志経済産業大臣との懇談会を都内で開催した。日商の三村明夫会頭は、「中小企業の生産性低迷の真の要因は、取引価格の低迷にあるともいえる」と強調。労務費増などのコストアップ分をサプライチェーン全体で適正にシェアする取引価格の適正化を図るとともに、大企業と中小企業が協同してデジタル技術を活用し、サプライチェーン全体の効率化を図るなど、「新たな共存共栄関係の構築を目指すことが、日本経済全体の成長基盤の強化につながる」と訴えた。

懇談会には、日商から三村会頭はじめ、塚本隆史特別顧問・労働委員長(東京・特別顧問・労働委員長)、西村貞一中小企業委員長(大阪・副会頭)らが出席。経済産業省から梶山大臣はじめ、牧原秀樹副大臣、松本洋平副大臣、宮本周司政務官らが出席した。

三村会頭は、日本経済の持続的成長を確かなものとするには、「潜在成長率の底上げを粘り強く追求することが必要」と主張。そのためには日本経済の基盤である中小企業の活力強化が必要だが、中小企業は人手不足など厳しい経営環境に置かれている。三村会頭は、いまだ「発火点」に達していない中小企業へのデジタル技術の実装化を急ぐとともに、設備投資や販路開拓などにより、生産性向上と付加価値向上を同時に実現することを要請した。

さらに三村会頭は、「大企業と中小企業の格差は拡大傾向にある。経営資源が乏しい中小企業にとって、政府のさまざまな制度改革が重なった結果、人件費が累積的に増加し、経営の負担感が大きく増加している」と指摘。消費税率引き上げや軽減税率への対応、働き方改革関連法への対応、最低賃金の大幅な引き上げ、社会保険の適用拡大などを例として挙げ、中小企業がこれらの経営課題に対応できるような環境整備を求めた。

塚本特別顧問は最低賃金について、賃上げ率など中小企業の経営実態を考慮した納得感のある水準とするよう主張するとともに、中小企業の働き方改革への円滑な対応に対する支援を要望した。西村委員長は、中小企業の生産性向上に向けたITなどの導入・活用、円滑な事業承継、新たな経済の担い手を創出する創業への支援を求めた。

梶山大臣は、「取引適正化など大企業と中小企業が共に成長できる共存共栄の在り方を提示したい」と述べ、政府の成長戦略にも反映させる考えを表明した。また、「中小・小規模企業者が、高齢化や人手不足、人口減少などの構造変化に加えて、働き方改革や、最低賃金の引き上げなどの制度変更を力強く乗り越えていけるよう、支援の手を緩めることなく、全力で取り組んでいく」と意気込みを示した。