独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)はこのほど、「経営者保証に関するガイドライン」のPR動画「男前無計画経営者」を公開した。経営者保証ガイドラインは、保証なしで新規融資が受けられたり、既存契約の保証を解除したりできるよう策定された準則だ。動画の主人公は、「仕入れは高級スポーツカーで行う」「近所の子供や奥さんに気前がいい」「従業員のサボリにも太っ腹」などと男前だが、無計画な経営を行っている青果店の店主。このような経営者を描くことで、逆説的に、経営改善を図ることにより経営者保証ガイドラインに基づき、保証なしで新規融資が受けられたりすることを伝えている。
経営者保証ガイドラインは、2013年12月に、日本商工会議所と一般社団法人全国銀行協会を事務局とする経営者保証に関するガイドライン研究会により、中小企業の経営者保証に関する契約時および履行時などにおける中小企業、経営者および金融機関による対応についての、中小企業団体および金融機関団体共通の自主的自立的な準則として策定・公表され、14年2月から適用を開始されている。
適用開始以降、新規融資に占める経営者保証によらない融資などの実績は、着実に増加して来ているものの、中小機構の調査では、経営者保証ガイドラインの存在を知っている中小企業経営者数は47・6%にとどまっている。このため、より多くの中小企業経営者や関係者に、経営者保証ガイドラインの存在を周知することを目的に、PR動画を制作した。