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コラム石垣 2020年2月21日号 丁野朗

「第2期まちひとしごと創生戦略」が、昨年12月末、閣議決定された。第1期5年間の取り組みの検証とともに、地域の担い手の掘り起こし・育成・活用、人材ノウハウの地方への還流、未来技術(ソサエティー5・0)、少子化対策と全世代活躍まちづくり、といった新たな施策目標が示された。

▼観光においては、インバウンド観光の推進役としての日本版DMO(観光まちづくり組織)の推進が、引き続き掲げられている。DMOは、地域の「稼ぐ力」を引き出し、観光地経営を担う舵取り役として各地で期待されてきた。本年1月現在、認定団体は全国に150団体、候補法人も117団体に及んでいる。DMOは、とりわけ、訪日インバウンド客誘致のための司令塔的役割や機能が求められることは誰も否定はしないだろう。だが、問題は、その実態である。

▼元々欧米のDMOをモデルとしているが、多くの点で相違もある。指摘の主な点は、組織としての意思決定の在り方、人材不足、安定財源の不備の3点であろう。

▼行政との機能分担が不明確で自らの意思決定が曖昧になりがちである。2~3年で交替する行政や関係業界からの出向者が多く、プロ人材としてのプロパー職員が極めて少ない。行政からの補助金や指定管理などに頼り、収益事業などの独自財源に乏しいといった点である。安定財源の乏しさは、組織としての意思決定の曖昧さの原因でもある。

▼安定した事業収入に加え、宿泊税(TAT)などの財源の下に、プロ人材と独自の意思決定で成果を上げている欧米と比べると、日本では、まだまだ多くの課題を抱えている。理念と現実のはざまをどう克服するか。そこに「日本版」の知恵もあろう。

(東洋大学大学院国際観光学部客員教授・丁野朗)

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