日本商工会議所青年部(日本YEG、内田茂伸会長)はこのほど、「第16回YEGビジネスプランコンテスト」の受賞者を発表した。9日に宮崎県宮崎市で開催された「第38回全国大会 日本のひなた みやざき大会」の記念式典で、表彰式を実施した。グランプリ(日商会頭賞)は、新発田商工会議所青年部(新潟県)の小柴健二さんによる「企業の労働力不足と障がい者就労をつなぐ『LAUGH TRADE』」が受賞した。
グランプリを受賞した小柴さんは、障がい者をフルタイムで雇い入れる従来のやり方では、人材が長期的に定着せず、退職者が続出する問題があることから、障がい者の「短時間労働力」に着目。短時間なら働ける障がい者は全国に数多く存在するため、企業の人手不足を解決するための鍵になると考えた。
そこで、小柴さんは、契約を結んだ障がい者や福祉事務所と地域企業・経済団体・行政機関の間を仲介し、地域の仕事を障がい者に対してあっせんする事業を始めた。マッチングの成功事例を行政や経済界に対して発信するなど、積極的な営業活動を行い、さらなる仕事の発注につなげており、既に、建築、製造、飲食、清掃、福祉などの各業界において、多くのマッチング事例を創出。中小企業の人手不足解消・生産性向上と障がい者の可能性を育むことの両立を目指した「社会解決型」ビジネスモデルとなっている。
ビジネスプランコンテストは、全国の商工会議所青年部(YEG)メンバーを対象に、実現可能性が高く、業績拡大に貢献する経営事業計画を表彰するもの。新しいビジネスモデルの構築や、現業の見直しを通じて、次代の地域経済を担うリーダー企業を育成することを目的に、2003年度から実施している。今回は、全国から応募のあった78プランの中から、グランプリの他に、準グランプリ(日本YEG会長賞)2件、研修委員会奨励賞2件が選ばれた。
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