日本商工会議所と全国観光土産品連盟が1269点の土産品から優れた商品を選定。その中でも特に優秀な商品に授与される大臣賞と日商会頭賞を1品ずつ紹介する。
古くから陶芸の盛んな越前は、日本六古窯としても有名な地域。今でも多くの陶芸作家たちが伝統を引き継ぎ、時代に応じたさまざまな作風の作品を生み出し続けている。
審査員から、「直径約9㎝の盃(さかずき)がわずか2gと軽く、しかも風格がある美しいフォルムは魔法の盃のようであり、技術の高さが高得点に結びついた」との評価を得た「越前薄作り極盃『匠』」は、福井県にある越前焼工業協同組合に所属する「光窯(ひかりがま)」の司辻健司さんが手掛けた作品。最高級のきめ細やかな陶土を使用し、試行錯誤を重ねた末に編み出された商品で、小さな盃には、匠の技術が目いっぱい詰め込まれている。
特に、ワイングラスに匹敵する1~2㎜程度の薄さは、口当たりが非常に優しく、酒本来の味を引き立てると、酒通の中でも好評。越前焼の新たな可能性を見いだした作品としても、注目を集めている。
最新号を紙面で読める!